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「臨床試験済み」は信じていいのか?

LEVEL 1
成分とエビデンスの話

LEVEL 1 成分とエビデンスの話

「臨床試験済み」「科学的に実証」「皮膚科医推奨」——化粧品の広告には、信頼感を与える言葉がたくさん並んでいます。これらの言葉を目にすると、つい「ちゃんとした商品なんだ」と安心してしまいますよね。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。「臨床試験済み」とは、具体的にどんな試験をしたのでしょうか? その結果は本当に信頼できるものなのでしょうか?

「臨床試験済み」の意味を正しく知る

まず知っておきたいのは、「臨床試験済み」という表現に法的な定義はないということです。医薬品の臨床試験(治験)には厳格なルールがありますが、化粧品の場合、何をもって「臨床試験」と呼ぶかは曖昧です。10人に使ってもらって感想を聞いただけでも「臨床試験」と言えてしまう場合があります。大切なのは、「臨床試験済み」という言葉そのものではなく、その試験の中身です。

エビデンスには「レベル」がある

科学的なエビデンス(証拠)には信頼性のレベルがあります。最も低いのがin vitro(試験管内実験)。シャーレの上の細胞に成分をかけて反応を見る実験です。「コラーゲン産生が200%増加」のような数字は、多くの場合このレベルの実験から来ています。しかし、試験管の中の細胞と実際の肌は条件がまったく異なります。次のレベルがin vivo(生体内実験)。実際の人間の肌に塗って変化を測定するものです。そして最も信頼性が高いのがRCT(ランダム化比較試験)。被験者を無作為にグループ分けし、比較対象(プラセボ)を設けて効果を検証する方法です。

サンプル数と期間に注目する

試験の信頼性を判断するもうひとつの重要なポイントが、被験者の人数(サンプル数)と試験期間です。「効果を実感」と謳っていても、それが10人を対象にした2週間の試験なのか、200人を対象にした3ヶ月の試験なのかで、信頼性はまったく違います。一般的に、化粧品の効果を適切に評価するには、少なくとも30人以上の被験者と、8週間以上の試験期間が望ましいとされています。また、「使用者の92%が満足」のような数字も要注意です。これはあくまで主観的な感想であり、測定機器で客観的に効果を確認したものとは異なります。

成分単体の研究と製品の効果は別物

もうひとつ覚えておきたいのが、成分の研究データと、その成分を含む製品の効果は必ずしもイコールではないということです。たとえば「ビタミンCは美白効果がある」という研究があっても、それは一定の濃度・一定の条件下での話。実際の化粧品にどれだけの濃度で配合されているか、安定性は保たれているか、肌に届く形になっているかによって、効果は大きく変わります。成分名だけを見て「この成分が入っているから効く」と判断するのは、レシピを見ずに材料だけで料理の味を判断するようなものです。

賢い消費者になるための3つの視点

すべてを疑ってかかる必要はありませんが、以下の3つの視点を持つだけで、化粧品選びの精度は格段に上がります。ひとつ目、「何を対象にした試験か」(試験管?動物?人間?)。ふたつ目、「何人に、どれくらいの期間で」(サンプル数と期間)。3つ目、「誰が実施したか」(第三者機関か、メーカー自身か)。これらの情報を公開しているブランドは、それだけで誠実さの証です。「なんとなく良さそう」から「根拠を持って選ぶ」へ。その一歩が、あなたのスキンケアを変えていきます。

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7月20日、届けます。

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